ミリアリア | そんなはずないんです!MIAだなんて…そんなはず…だから…だから! |
アスラン | あいつは…俺が殺した…。 |
カガリ | くっ!! |
アスラン | 敵なんだ!今のあいつはもう…なら倒すしかないじゃないか! |
カズイ | …多分死んだんだよ… |
フレイ | ぇぇ… |
カズイ | もういいだろ! |
フレイ | …死んだ?…キラが?ぁぁ… |
カガリ | ハウメアの護り石だ。お前、危なっかしい。護ってもらえ。 |
アスラン | キラを殺したのにか。 |
カガリ | …もう、誰にも死んで欲しくない。 |
ラクス | あ!おはようございます。 |
OP(Believe) |
入港管制局員 | エックスアルファアルファ、チャンネルオメガスリーにて誘導システムオンライン。シークエンスゴー。 |
パル | 入港管制局より入電。オメガスリーにて誘導システムオンライン。シークエンス、ゴー。 |
マリュー | シグナルを確認したら、操艦を自動操縦に切り替えて、少尉。後は、あちらに任せます。 |
ノイマン | 誘導信号確認。ナブコムエンゲージ、操艦を自動操縦に切り替えます。 |
ミリアリア | うぅぅ… |
連合軍幹部A | アークエンジェルか、よもや辿り着くとはな。 |
連合軍幹部B | ハルバートンの執念が護ってでもいるんでしょうかね。 |
サザーランド | ふん!護ってきたのはコーディネイターの子供ですよ? |
連合軍幹部C | そうはっきりと言うな、サザーランド大佐。だがまぁ、土壇場に来てストライクとそのパイロットが、MIAと言うのは、何と言うか、幸いであったな。 |
サザーランド | GATシリーズは今後、我等の旗頭になるべきものです。しかしそれが、コーディネイターの子供に操られていたのでは話にならない。 |
連合軍幹部D | 確かにな。所詮奴等には敵わぬものと、目の前で実例を見せるようなものだ。 |
サザーランド | 全ての技術は既に受け継がれ、更に発展しています。今度こそ、我々の為に。 |
連合軍幹部E | アズラエルにはなんと? |
サザーランド | 問題は全てこちらで修正する、と伝えてあります。不運な出来事だったのですよ、全ては。そして、おそらくはこれから起こることも。全ては、青き清浄なる世界の為に。 |
アラスカ将校 | 統合作戦室より、第8艦隊所属艦アークエンジェルへ通達。軍令部ウィリアム・サザーランド大佐発。長きに渡る、激戦の労を労う。事情聴取せねばならぬ事態でもあるので、貴艦乗員は、別命あるまで現状のまま艦内待機を命ずる。 |
マリュー | ぇ?現状のまま、でありますか? |
アラスカ将校 | そうだ。パナマ侵攻の噂のおかげで、ここも忙しくてな。ま、とりあえず休んでくれ。 |
マリュー&ナタル | … |
ニコル(回想) | ぐわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…… |
カガリ(回想) | キラは…!危なっかしくて…訳分かんなくて…すぐ泣いて…でも優しい…いい奴だったんだぞ!! |
アスラン | ぁ! |
クルーゼ | クルーゼだ、入るぞ。 |
アスラン | ぁぁ… 隊長。 |
クルーゼ | そのままでよい。 |
アスラン | 申し訳…ありません…。 |
クルーゼ | いや、報告は聞いた。君はよくやってくれたよ。 |
アスラン | いいえ…。 |
クルーゼ | 私こそ対応が遅れてすまなかったな。確かに犠牲も大きかったが、それもやむを得ん。それほどに強敵だったということだ。君の友人は。 |
アスラン | ぁぁ… |
クルーゼ | 辛い戦いだったと思うが、ミゲル、ニコル、バルトフェルド隊長、モラシム隊長、他にも多くの兵が彼によって命を奪われたのだ。それを討った君の強さは、本国でも高く評価されているよ。君には、ネビラ勲章が授与されるそうだ。 |
アスラン | ぇぇ? |
クルーゼ | 私としては残念だが、本日付で国防委員会直属の、特務隊へ転属との通達も来ている。 |
アスラン | そんな…隊長! |
クルーゼ | トップガンだな、アスラン。君は最新鋭機のパイロットとなる。その機体受領の為にも、即刻本国へ戻ってほしいそうだ。 |
アスラン | しかし… |
クルーゼ | お父上が、評議会議長となられたのは、聞いたかね? |
アスラン | ぁ…はい。 |
クルーゼ | ザラ議長は、戦争の早期終結を切に願っておられる。本当に早く終わらせたいものだな、こんな戦争は。その為にも、君もまた力を尽くしてくれたまえ。 |
キラ | こ…こ…は… |
ラクス | お解りになります? |
ハロ | ハロ!ゲンキ!オマエ!ゲンキカ!? |
キラ | ラクス…さん… |
ラクス | あら〜。ラクスとお呼び下さいな。キラ。でも、覚えていて下さって嬉しいですわ。 |
ハロ | マイド!マイド! |
マルキヨ | 彼が目を覚ましたのですね? |
ラクス | はい!マルキヨ様。 |
マルキヨ | 驚かれたのではありませんか?このような場所で。ラクス様が、どうしてもベッドはここに置くのだと聞かなくて。 |
ラクス | だって、こちらの方が気持ちいいじゃありませんか、お部屋より。ねぇ? |
キラ | 僕は… |
マルキヨ | 貴方は傷付き倒れていたのです。私の祈りの庭で。 |
キラ(回想) | うっぅぅ… |
キラ(回想) | ア゛ア゛ズラア゛ア゛ン!!!! |
アスラン(回想) | キラァァァァ!!! |
キラ | あぁ…ぁ… |
マルキヨ | そして私がここへお連れしました。 |
キラ(回想) | ア゛ア゛ズラア゛ア゛ン!!!! |
ラクス | キラ? |
キラ | …どう…して……どう…して…僕… |
マルキヨ | 貴方はSEEDを持つ者。故に。 |
キラ | あぁぁ! |
ラクス | キラ! |
キラ | う゛う゛ぅぅ… |
ハロ | アカンデー |
キラ | うぅ…ぅぅ……[嗚咽] 僕は…アスランと…戦って… |
ラクス | ぇぇ? |
キラ | 死んだ…はず…なのに…うぅ… |
ラクス | キラ… |
プラント最高評議会員達 | [ガヤガヤ] |
ハロ | テヤンデー。 |
ハロ達 | ハロハロハロ…… |
キラ | どうしよもなかった…僕は…彼の仲間を…殺して… |
ニコル(回想) | ぐわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…… |
キラ | アスランは… |
トール(回想) | はぁっ! |
キラ | 僕の友達を殺した…だから… |
ラクス | 貴方はアスランを殺そうとしたのですね。そしてアスランも貴方を…。 |
アスラン(回想) | キラァァ!! |
キラ(回想) | うおぉぉ!! |
ラクス | でもそれは仕方のないことではありませんか?戦争であれば。 |
キラ | ぁぁ… |
ラクス | お二人とも敵と戦われたのでしょう? |
キラ | … |
ラクス | 違いますか? |
キラ(回想) | (僕は…君の敵…?)そうだね…アスラン。 |
キラ | …敵… |
アイキャッチ |
ザラ | オルバーニの譲歩案など、今更そんなものを持ち出してどうしようと言うのです。スピットブレイクは既に可決されたのです。 |
クライン | 私とて無論、これをこのままと言うつもりはない。だが戦えば、必ず犠牲は出る。回避できるものなら、その方が良いではないか。 |
エザリア・ジュール | だからと言って、こんな愚にも付かぬ講和条件が飲めるものか!彼らは、勝った気でいるようではないか! |
アイリーン・カナーバ | はじめから突っぱねてしまっていては、講話への道などない! |
ヘルマン・グルード | この時期にこんなもの!下手な時間稼ぎですよ。 |
エザリア・ジュール | オルバーニとて、理事国側全ての意向を纏め上げている訳ではなかろう?話し合うと言っても、それではな! |
議員達 | [ガヤガヤ] |
クライン | では、我々は今後言葉は全て切り捨て、銃のみを執っていくと言うのかね?そのようなものか我々は! |
ザラ | クライン前議長殿、それはお言葉が過ぎるでしょう。我々は総意で動いているのです。個人の感情のままの発言はお控えいただきたい。 |
クライン | …失礼した。 |
ザラ | 貴重なご意見の提示は有り難く受け取らせていただく。が、あとは我等、現最高評議会が検討すべきこと。使者として来られたマルキヨ導師には、私からも礼をと。 |
クライン | 伝えよう。先を見据えた正しき道の選ばれんことを。 |
クルーゼ | アラスカは、核の直撃にも耐えうる構造を持つと言われている。尤も今は使えんし、ザフトは使うつもりもないがね。叩くには、グランドフォローと呼ばれる内部に進攻するしかないが、それもまた至難の技だ。不用意に手は出せんところだがな。アラスカの情報は、我等は常に手にしておかねばならん。が、今回のこの偵察も、特務故守秘義務が課せられている。誰かに冒険譚を聞かせたくとも戦後まで待てよ。 |
ザフト兵達 | はっ!! |
クルーゼ | 情報というのはどこから漏れるか分かったのもではないのでね。 |
本部クルー | 統合作戦室。 |
マリュー | 第8艦隊所属艦アークエンジェル、当艦への指示についてお伺いしたい。 |
本部クルー | 貴艦への指示は、全てサザーランド大佐より発令されます。 |
マリュー | では、大佐に繋いでいただきたい! |
本部クルー | 大佐は、現在会議中です。通信はお繋ぎできません。 |
マリュー | くっ!こちらには、ザフト軍パイロットの捕虜が居る旨も報告してあるはずです!それに対してすらまだ… |
本部クルー | 貴艦への指示は依然、現状のまま艦内待機です。現在はそれ以上申し上げられません。 |
マリュー | うっ… |
サイ | ミリアリア…ちょっとでも何か食べないと。夜とかちゃんと…寝られるわけないか…。 |
トリィ! | トリィ! |
整備員A | しっかしいつになったら出んのかね、上陸許可。 |
整備員B | 本部基地内で五日も出ないってのはめずらしいな。 |
整備員C | でも、仕事してろって言われてもなぁ、スカイグラスパー一機しかねぇんじゃなぁ。 |
ミリアリア | ぁぁ… |
挿入歌(暁の車) |
整備員B | 回収したバスターでも直すかい?暇つぶしに。 |
整備員A | 敵機直してどうすんだよ。 |
整備員B | でも元々、あれはこっちのもんじゃねぇか。 |
整備員C | はは、ちげぇねぇ。 |
整備員B | けど、どうせコーディネイターにしか動かせねぇんだろ?乗れる奴居ねぇんじゃねぇの? |
サイ | ミリィ、行こう。 |
ミリアリア | う…ぅぅ… |
フレイ | サイ…あの… |
サイ | ぅ! |
トリィ | トリィ! |
フレイ | はぁ… |
サイ | 何? |
トリィ | トリィ! |
フレイ | はっうぅいやぁ! |
サイ | 止めなよ。 |
フレイ | ハァハァハァ… |
サイ | 急ぐんじゃなかったら、後にしてくんない? |
フレイ | サイ! |
サイ | 失礼します。中で待ってて。先生に、薬かなんかもらおう。少し眠らないとさ、ね? |
ディアッカ | なぁ先生よぉ… |
ミリアリア | ぁ! |
ディアッカ | あれ? |
ミリアリア | はっ! |
サイ | 俺に何? |
フレイ | 何…って… |
サイ | トールが居なくて…キラが居なくて…みんな悲しいんだ。俺も…悲しい。 |
フレイ | ! |
サイ | だから俺、今君を慰めてやることなんか、出来ないよ。 |
フレイ | ぁ… |
サイ | ごめんな。誰か他の奴に言って。 |
フレイ | サイ…けど!私、ほんとは! |
サイ | フレイ! |
フレイ | あなた!解ってたじゃない!私…ほんとはキラのことなんか…! |
サイ | いい加減にしろよ! |
フレイ | !! |
サイ | 君はキラのことが好きだったろ!? |
フレイ | 違うわ! |
サイ | 違わないさ! |
フレイ | !! |
サイ | 最初はどうだったか知らないけど…あいつ…優しくて…だから…そういう奴だから… |
フレイ | …違う!…違う違う! |
ディアッカ | なんだよ、その面は。 |
ミリアリア | うぅ… |
ディアッカ | 俺が怖い?珍しい?大丈夫だよ。ちゃ〜と繋がれてっから。 |
ミリアリア | ハァ… |
ディアッカ | っつーか、お前まーた泣いてんの?なんでそんな奴がこんな船乗ってんだかー。 |
ミリアリア | ハァ… |
ディアッカ | そんなに怖いんだったら、兵隊なんかやってんじゃねぇっつーの。 なぁ、それともバカで役立たずなナチュラルの彼氏でも死んだかぁあ? ぁ! |
ミリアリア | え゛え゛い!! |
ディアッカ | うっ…何すんだよ!こいつ! |
ミリアリア | ハァ…ハァ…うわあ゛あ゛ぁぁ!! |
ディアッカ | ぁ…うわ! |
ミリアリア | ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…うわあ゛ぁ! |
フレイ | 違うって、違うのよ! |
サイ | ミリアリア!! |
フレイ | あっ! |
ミリアリア | 離して! |
サイ | 落ち着くんだミリィ! |
ミリアリア | トールが、トールが居ないのに!なんで…こんな奴!こんな奴がここに居るのよ!! |
ディアッカ | … |
サイ | ミリアリア! |
フレイ | !! |
ミリアリア | なんで…トールが…トールが居ないのになんで… |
サイ | ミリアリア… |
ディアッカ | あっ! |
サイ&ミリアリア | … |
サイ | フレイ… |
ディアッカ | … |
フレイ | コーディネイターなんて…みんな死んじゃえばいいのよぉぉ!! |
ミリアリア | ええ!? |
フレイ | くっ… |
ミリアリア | あぁ…くっ! |
ディアッカ | ぅ…くっ… |
サイ | … |
ディアッカ | … |
ミリアリア | う…ううう…… |
フレイ | ハァ…ハァ… |
サザーランド | 明日から、第8艦隊所属艦アークエンジェルのこれまでの軍務について査問を行う。 |
マリュー&ナタル | は! |
サザーランド | マリュー・ラミアス少佐、ムウ・ラ・フラガ少佐、ナタル・バジルール中尉は明0700、こちらへ出頭したまえ。 |
ナタル | ハァ… |
マリュー | … |
ED(RIVER) |
-+-次回予告-+- 生きようとした。守ろうとした。切り抜けようとした。ただそれだけ。 夢中で駈け抜けてきた道を、傷だらけの身で振り返れば、冷たく指し示されるその結果。 憤りのない憎しみが、形ある存在に向く時、胸に目覚めるものは。 次回、機動戦士ガンダムSEED、「闇の胎動」 その想い、何を討つのか!ガンダム! |