キラ | もう…誰も死なせない…。死なせるもんか! |
ミリアリア | …キラ… |
キラ | うわぁぁ! このぉ |
カガリ | そこのモビルスーツのパイロット!死にたくなければ、こちらに指示に従え! |
カガリ | よし! |
OP(moment) |
キラ | ぉ?ん? |
フラガ | レジスタンスだぁ? |
マードック | らしいですぜ。 |
ナタル | 味方、と判断されますか? |
マリュー | 銃口は向けられてないわね。ともかく、話してみましょう。その気はあるようだから。上手く転べばいろいろと助かるわ。後はお願い。ハァ…… |
フラガ | やれやれ…こっちのお客さんも、一癖ありそうだな。俺、これはあんまり得意じゃないんだけどね。 |
マリュー | うふ。 |
マリュー | 助けていただいた、とお礼を言うべき何でしょうかね。地球軍第8艦隊、マリュー・ラミアスです。 |
アフメド | あれー?第8艦隊ってのは全滅したんじゃなかったっけ? |
マリュー | …… |
サイーブ | 俺達は明けの砂漠だ。俺はサイーブ・アシュマン。礼なんざ要らんが、分かってんだろ?別にあんた方を助けた訳じゃない。 |
マリュー | … |
サイーブ | はん!こっちもこっちの敵を討ったまででねぇ。 |
フラガ | 砂漠の虎相手に、ずっとこんなことを? |
サイーブ | あんたの顔はどっかで見たことあるなぁ。 |
フラガ | ムウ・ラ・フラガだ。この辺に、知り合いは居ないがね。 |
サイーブ | エンディミオンの鷹とこんなところで会えるとはよぉ。 |
マリュー&フラガ | ! |
マリュー | 情報もいろいろとお持ちのようね。私達のことも? |
サイーブ | 地球軍の新型特装艦アークエンジェルだろ。クルーゼ隊に追われて、地球へ逃げてきた。そんで、あれが… |
カガリ | X-105。ストライクと呼ばれる、地球軍の新型機動兵器のプロトタイプだ。 |
サイーブ | さてと、お互い何者だか分かってめでたしってとこだがな、こっちとしちゃぁ、そんな厄の種に降ってこられてビックリしてんだ。こんなとこに降りちまったのは事故なんだろうが、あんた達がこれからどうするつもりなのか、そいつを聞きたいと思ってね。 |
マリュー | 力になっていただけるのかしら? |
サイーブ | へ!話そうってんなら、まずは銃を下ろしてくれ。あれのパイロットも。 |
マリュー | …ふぅ…分かりました。 |
ナタル | …はぁ… |
マリュー | ヤマト少尉、降りてきて。 |
カガリ | ああっ! |
明けの砂漠の面々 | ああ?あれがパイロット?まだガキじゃねぇか。ほんとかよ… |
カガリ | あぁ…ぁぁ…くっ! お前… |
マリュー&サイーブ | ! |
キラ | ぇ? |
カガリ | …お前…お前が何故あんなものに乗っている!? |
キラ | う゛ぅっ… |
カガリ | っう゛…う゛う゛っ…ぇぇ…くっ… |
キラ | ぁっ!? 君…あの時…モルゲンレーテに居た… |
カガリ | っえぃ…離せこのバカっ! |
キラ | うっ! |
マリュー&フラガ | あ… |
明けの砂漠の面々 | ぁぁ… |
キラ | ぁぁ… |
サイーブ | カガリ! |
フラガ | 何なんだ?… |
クルーゼ | 両名とも、無事にジブラルタルに入ったと聞き、安堵している。先の戦闘では御苦労だったな。 |
ディアッカ | くっ…死にそうになりましたけど…。 |
クルーゼ | 残念ながら、足つきとストライクを仕留めることはできなかったが、君等が不本意とはいえ、共に降りたのは幸いかもしれん。足つきは、今後地球駐留部隊の標的となるだろうが、君達もしばらくの間だ、ジブラルタルに留まり、共に奴等を追ってくれ。無論、機会があれば討ってくれてかまわんよ。 |
ディアッカ | 宇宙には戻ってくるなってことぉ?俺達に駐留軍と一緒に、足つき探して地べたを這いずり回れって言うのかよ。あん? おい…イザーク! |
イザーク | 機会があれば?だと? |
ディアッカ | …… |
イザーク | 討ってやるさ!次こそ必ず!…この俺がなっ!! |
明けの砂漠構成員A | サイーブ!どういうことだよ、これは… |
サイーブ | 客人だ!行儀良くしろよ。 |
明けの砂漠構成員A&B | …… |
カガリ | … |
明けの砂漠構成員C | ひゅぅぅ〜♪ |
サイ | OK、引っ張って! |
キラ | 了解。 |
フラガ | ひゃー、こんなとこで暮らしてるのかぁ… |
サイーブ | ここは、前線基地だ。皆家は街にある。…まだ焼かれてなけりゃな。 |
マリュー | 街? |
サイーブ | タッシル、ムーラン、バナディーヤから来てる奴も居る。俺達は、そんな街の有志の一団だ。コーヒーは? |
マリュー | ありがとう。 |
サイーブ | 好きなの使いな。 |
マリュー | ……ぁ… 船のことも、助かりました。 |
カガリ(回想) | 私も話が聞きたい。サイーブ。でもここじゃな。連中なら、キャンプに入れても問題ないと思うが。 |
フラガ | 彼女は? |
サイーブ | …俺達の勝利の女神。 |
フラガ | へぇ〜。で、名前は? |
サイーブ | …… |
フラガ | ん?…女神様じゃぁ、知らなきゃ悪いだろ。 |
サイーブ | …カガリ・ユラだ。 あんたたちゃぁ、アラスカに行きてえってことだよな。 |
キラ | ふぅ。 |
サイ | ご苦労さん。 |
キラ | ああ…うん…。ん?あ! |
カガリ | さっきは…悪かったな。殴るつもりはなかった。 |
キラ | あぁ。 |
カガリ | 訳でもないが…あれは…弾みだ。許せ…。 |
キラ | …あははは。 |
カガリ | 何が可笑しい! |
キラ | いや…だってさ…。 |
カガリ | ずっと気になっていた。あの後…お前はどうしただろうと。 |
キラ | …ん…。 |
キラ(回想) | 入って。 |
カガリ(回想) | え? なにを!?私は! |
キラ(回想) | いいから入れ!僕は向こうへ行く。大丈夫だから。早く! |
カガリ(回想) | 待て!お前! |
カガリ | なのに!こんなものに乗って現れようとはな。 |
キラ | ぇぇ!? |
カガリ | おまけに今は地球軍か。 |
キラ | …。いろいろあったんだよ。 |
カガリ | ぇ? |
キラ | いろいろとね…。 君こそ、なんでこんなところに居るんだ? |
カガリ | ぇ! |
キラ | オーブの子じゃなかったの? |
カガリ | …ぁ…んっ… |
アイキャッチ |
サイーブ | そらぁザフトの勢力圏と言ったって、こんな土地だ。砂漠中に軍隊が居るわけじゃぁねぇがな。だが、3日前にビクトリア宇宙港が落とされちまってからこっち、奴等の勢いは強い。 |
ナタル | ビクトリアが? |
マリュー | 3日前? |
フラガ | あ〜らら。 |
サイーブ | ここ、アフリカ共同体は元々、プラント寄りだ。頑張ってた南部の、南アフリカ統一機構も、遂に地球軍に見捨てられちまったんだ。ラインは日に日に変わっていくぜ? |
フラガ | そんな中で頑張るねぇ、あんたらは。 |
サイーブ | … |
フラガ | ぁ…。 |
サイーブ | 俺達から見りゃぁ、ザフトも、地球軍も、同じだ。どっちも支配し、奪いにやって来るだけだ。 |
マリュー | あっ… |
サイーブ | あの船は、大気圏内ではどうなんだ? |
ナタル | そう、高度は取れない。 |
サイーブ | 山脈が越えられねぇってんなら、あとはジブラルタルを突破するか…。 |
フラガ | この戦力で?無茶言うなよ。 |
サイーブ | …んー。頑張って紅海へ抜けて、インド洋から太平洋へ出るっきゃねぇな。 |
マリュー | 太平洋…。 |
ナタル | 補給路の確保無しに、一気にいける距離ではありませんね。 |
フラガ | 大洋州連合は完全にザフトの勢力圏だろ?赤道連合はまだ中立か? |
サイーブ | おいおい、気が早ぇな。もうそんなとこに心配か? |
フラガ | ん? |
サイーブ | ここ!バナディーヤにはレセップスが居るんだぜ? |
フラガ | あ…頑張って抜けてって、そういうこと? |
マリュー | …ハァ…。 |
ダコスタ | ダコスタです。 |
バルトフェルド | んー? |
ダコスタ | 失礼します。 んっ!…隊長…換気しませんか…? |
バルトフェルド | そ〜んなことわざわざ言いに来たの? |
ダコスタ | い、いえ…そう言うわけでは……出撃準備、完了しました! |
バルトフェルド | はい。あんまりきついことはしたくなかったんだけどねぇ。ま、しょうがないか。 |
ダコスタ | ぁはぁ? |
バルトフェルド | んーいいねぇ。今度のには、淡い粉を少し足してみたんだが、これもいい。 |
サイ | ハァ…。レジスタンスの基地に居るなんて…なんか、話がどんどん変な方向へ行ってるきがする… |
カズイ | ハァ…。砂漠だなんてさ…あ〜ぁこんなことならあん時、残るなんて言うんじゃなかったよ。 |
トール | でも、あそこでシャトル乗ってたら…今頃死んでんぜ? |
ミリアリア | これから…どうなるんだろうね…私達…。 |
フレイ | キラは? |
バルトフェルド | ではこれより、レジスタンス拠点に対する攻撃を行う。昨夜はおいたが過ぎた。悪い子にはきっちりとお仕置きをせんとな。 |
ダコスタ | 目標はタッシル!総員、搭乗! |
マードック | おー、また何やってんだ? |
キラ | 昨夜の戦闘の時、接地圧弄ったんで、その調整とかですよ。 |
マードック | ほぉー、なるほどねー。便利なパイロットだよなぁ、お前って。なんか俄然やるきじゃねぇかよ!ヤマト少尉。はっはっはっはっは。 |
キラ | (やらなきゃどうしようもないじゃないか、僕が頑張って、強くなけりゃ、この船は!) |
アフメド | カガリ!何やってんだ?お前も食えよ。 |
カガリ | あー…うん…。 地球軍のモビルスーツのパイロット、見かけたか? |
アフメド | いや?何か用か? |
カガリ | 用ってことの程じゃないが…また名前を聞くの忘れたんだ。 |
アフメド | はぁ?知り合いなんじゃなかったのかよ。 |
カガリ | え!あぁ…ぁ…そうだな…。知り合いと言えば知り合いで…。 |
キサカ | カガリ! |
カガリ | あ…悪い、アフメド。 |
アフメド | あ…ぁ…んっ… |
キサカ | 気を付けて下さい。バレますよ? |
カガリ | すまん…。 |
キサカ | 貴方はすぐに周りが見えなくなる。 |
カガリ | 五月蠅いな。 |
キサカ | …ふぅ… |
ダコスタ | もう寝静まる時間ですね。 |
バルトフェルド | そのまま永久に眠りについてもらおう、なんてことは言わないよ、僕は。 |
ダコスタ | はぁ… |
バルトフェルド | 警告15分後に、攻撃を開始する。ほら、早く行ってきたまえ。 |
ダコスタ | は! |
サイ | ちょっと待てよフレイ!そんなんじゃ分かんないよ! |
フレイ | 五月蠅いわね!もういい加減にしてちょうだい!…ぁ! |
カガリ | ぁ! |
サイ | おい、なんだよそれは!…ちょっと待てよ! |
フレイ | キラ! |
キラ | ん? |
フレイ | ハァ…。 |
キラ | うはぁ。 …何? |
サイ | …フレイに話があんだ。キラには関係ないよ。 |
フレイ | 関係なくないわよ!私…昨夜はキラの部屋に居たんだから! |
サイ | !!!!! |
カガリ | ぇぇぇ!!!!! |
タッシルの住民達 | うわぁぁ…きゃぁぁ… |
タッシルの赤ん坊 | うぇーん…うぇーん…うぇーん… |
キラ&フレイ | … |
サイ | … |
キラ | …ぅっん… |
サイ | ぇ…キラ?どういうことだよフレイ…君… |
フレイ | どうだっていいでしょ!サイは関係にないわ! |
キラ | …もうよせよ、サイ。 |
サイ | …キラ…? |
キラ | どうみ見ても、君が嫌がるフレイを追っかけてるようにしか見えないよ。 |
サイ | なんだと…! |
キラ | 昨夜の戦闘で…疲れてるんだ…もう止めてくんない? |
サイ | くぅっ!キラぁ!! |
キラ | ぇぇぃっ! |
サイ | うわぁ…ぁぁ… |
キラ | 止めてよね。本気で喧嘩したら、サイが僕に敵うはずないだろ? |
サイ | キラ…… |
フレイ | …はぁ…ぁぁ… |
キラ | …フレイは…優しかったんだ…ずっと付いててくれて…抱きしめてくれて…僕を守るって…僕がどんな思いで戦ってきたか!誰も気にもしないくせに!! |
サイ | …… |
キラ | ううっ… |
フレイ | キラ… |
カガリ | ぁぁぁ……… あっ! |
サイーブ | どうした! |
明けの砂漠構成員A | 空が燃えてる! |
サイーブ | ううっ! |
明けの砂漠構成員A | タッシルの方向だ! |
マリュー&ナタル | ぅっ… |
ED(あんなに一緒だったのに) |
-+-次回予告-+- 砂漠を抜ける手立てを探して、レジスタンスの基地に入ったアークエンジェル。 が、その行く手には、砂漠の虎、バルトフェルドが立ち塞がる。 空を焦がす炎は、繰り返される戦いへの狼煙か。 暴走する心は、容赦なく敵を討ち、砲火は、新たな火種を生む。 次回、機動戦士ガンダムSEED、「ペイ バック」 必殺の一撃で、切り裂け!ガンダム! |