| ヴェサリウスオペレータA | 誘導ビーコン捕捉。第4ドックに着艦指示でました。進入ベクトル合わせ。 |
| ヴェサリウスオペレータB | ビーコン捕捉を確認。 |
| ヴェサリウスオペレータA | 進路修正0ポイント、3マーク16、ポイント2デルタ。回頭180度。減速開始。 |
| アデス | 査問会には、アスラン・ザラもお連れになるので? |
| クルーゼ | ああ。その場に居た者だしな。彼なら冷静で客観的な分析も出来る。 |
| アデス | オーブは…かなり強い姿勢で、抗議してきているようですが… |
| クルーゼ | 問題は…我々にとって何が重要なのかということだ。アデス。 |
| アデス | …はぁ… |
| クルーゼ | ヴェサリウスの修理と補給、急げ。 しばしの休暇といってもそうくつろいでいる時間はないぞ。 …おそらくな… |
| OP(INVOKE) |
| トノムラ | 再度確認しました。半径5000に、敵艦の反応は捉えられません。完全にこちらをロストした模様。 |
| マリュー | …ハァ… |
| フラガ | アルテミスが、上手く敵の目を眩ませてくれたってことかな? だったら、それだけは感謝しないとね。 |
| ナタル | しかし… |
| マリュー | ええ、分かっているわ。 ローラシア級がロストしてくれたのは幸いだけど…こちらの問題は、何一つ解決していないわ。 |
| フレイ | えー!どうしても? |
| サイ | そんな…どうしても、とか言われると困っちゃうんだけどさ…。でもやっぱ、謝っといた方が良くない?この場合。 |
| トール | お前の一言のおかげで、あいつがとんでもない目に遭ったことは事実だからな。 |
| フレイ | …でも…私はただ… |
| トール | 俺達は慣れちゃってるけどさ、あいつが、コーディネイターだってのは、微妙な問題なのさ。この状況じゃぁね… |
| サイ | とにかく、言うだけは言っときなよ。ごめんてさ。この船の中で気まずいでしょ?顔合わした時とか… |
| フレイ | …うーん…サイがそんなに言うんなら…言ってもいいけど… |
| トール | だけどこれからどうなるんだろうなぁ…この船… |
| サイ | …んー。アルテミスでは結局、補給って受けられなかったんだろ?んー……ザフトもまだ、追ってくんのかなぁ…? |
| クルーゼ | 御同道させていただきます、ザラ国防委員長閣下。 |
| ザラ | 礼は不要だ。私はこのシャトルには乗っていない。いいかね、アスラン。 |
| アスラン | 分かりました。父上。お久しぶりです。 |
| ザラ | リポートに添付してあった君の意見には、無論私も賛成だ。問題は、奴等がそれほどに高性能のモビルスーツを開発したというところにある。パイロットのことなどどうでもいい。 |
| アスラン | !! |
| ザラ | その箇所は私の方で削除しておいた。 |
| クルーゼ | ありがとうございます。閣下ならそうおっしゃって下さると思っておりました。 |
| ザラ | 向こうに残してしまった機体のパイロットもコーディネイターだったんどと、そんな報告は穏健派に無駄な反論をさせる時間を作るだけだ。 |
| クルーゼ | 君も自分の友人を、地球軍に寝返ったものとして、報告するのは辛かろう。 |
| アスラン | あっ…いえ…あの… |
| ザラ | 奴等は、自分達ナチュラルが操縦しても、あれほどの性能を発揮するモビルスーツを開発した…そういうことだぞ。分かるな…アスラン。 |
| アスラン | …はい。 |
| ザラ | 我々ももっと本気にならねばならんのだ。早く戦いを終わらせる為にはな。 |
| トール | !…うっ…!…水!水ー! |
| ミリアリア | あーもう… |
| トール | …うっ……うっ……水を!もっと水をー! |
| サイ | 止めなよ、状況に合ってないギャグ。 |
| トール | ギャグじゃねぇよ!…ったく〜。 |
| サイ | …?なに?どうしたの? |
| フレイ | …だって、水の使用制限だって、昨日シャワー浴びれなかったんだも〜ん。 |
| カズイ | …… |
| ミリアリア | …… |
| トール | …… |
| サイ | …ハァ… |
| トール | お!ストライクの整備、完了か? |
| キラ | うん。でも、パーツ洗浄機もあまり使えないから、まいっちゃうよ。手間ばっかりかかって。 |
| フレイ | …ハァ… |
| サイ | …フレイ! |
| フレイ | …… …あ、あの…キラ… |
| キラ | え? |
| フレイ | この間はごめんなさい!…私、考え無しにあんなこと言っちゃって… |
| キラ | …あんなこと? |
| フレイ | …アルテミスで…キラがコーディネイターだって… |
| キラ | …!……あぁ、いいよ別にそんなこと。気にしてないから…ほんとのことだしね… |
| フレイ | …ありがとう… |
| サイ | …… |
| キラ | (でも、ほんと、これからどうするんだろう、艦長さん達。) |
| ナタル | これで精一杯か?もっとマシな進路は取れないのか!? |
| ノイマン | 無理ですよ。あまり軌道を地球に寄せると、デブリ帯に入ってしまいます。 こう進路を取れれば、月軌道に上がるのも早いんですが… |
| マリュー | 突破は…無理よね…? |
| ノイマン | デブリ帯をですかっ!?そりゃ無理ですよ!この速度を維持して突っ込んだら、この艦もデブリの仲間入りです。 |
| フラガ | 人類が宇宙に進出して以来、撒き散らしてきたゴミの山か…確かに、仲間に入りたくは…あ!…待てよ、デブリ帯か… |
| マリュー | ? |
| フラガ | 不可能を可能にする男かな?オレは。 |
| プラントニュースキャスター | …では次に、ユニウス7追悼、一年式典を控え、クライン最高評議会議長が、声明を発表しました。 |
| クライン | あの不幸な出来事は、我々にとって決して忘れることの出来ない、深い悲しみです。 |
| クルーゼ | そういえば、彼女が君の婚約者だったな。 |
| アスラン | は…はぁ… |
| クルーゼ | ラクス嬢は今回の追悼慰霊団の代表も務めるそうじゃないか。素晴らしいことだな。 |
| アスラン | はい。 |
| クルーゼ | ザラ委員長とクライン議長の血を継ぐ、君らの結びつき、次の世代にはまたとない光になるだろう。期待しているよ。 |
| アスラン | ありがとうございます。 |
| クルーゼ | その時代を、今我々は守らねばならん。 |
| アスラン | … |
| クライン | ではこれより、オーブ連合首長国領、ヘリオポリス崩壊についての、臨時査問委員会を始める。まずは、ラウ・ル・クルーゼ、君の報告から聞こう。 |
| クルーゼ | はい。 |
| トール | 補給を? |
| サイ | 受けられるんですか?どこで! |
| フラガ | 受けられると言うか…まぁ…勝手に補給すると言うか… |
| マリュー | 私達は今、デブリベルトに向かっています。 |
| トール | …でぶりべると?って… |
| サイ | ちょっと待って下さいよ!まさか… |
| フラガ | 君は勘がいいねぇ〜。 |
| マリュー | デブリベルトには、宇宙空間を漂う様々な物が集まっています。そこには無論、戦闘で破壊された戦艦等もあるわけで… |
| トール | まさか…そっから補強しようって… |
| フラガ | 仕方ないだろ?そうでもしなきゃ、こっちが保たないんだから… |
| マリュー | あなた達にはその際、ポッドでの船外活動を手伝ってもらいたいの。 |
| サイ&トール&カズイ | ぇぇー… |
| ナタル | あまり嬉しくないのは同じだ。だが他に方法は無いのだ。我々が生き延びる為にはな… |
| キラ&ミリアリア&フレイ | … |
| マリュー | 喪われたもの達をあさり回ろうと言うんじゃないわ。ただ…ほんの少し、今私達に必要な物を分けてもらおうというだけ。生きる為に。 |
| キラ | … |
| アイキャッチ |
| クルーゼ | 以上の経過で御理解頂けると思いますが。我々の行動は、決してヘリオポリス自体を攻撃したものではなく、あの崩壊の最大原因はむしろ、地球軍にあるものと、御報告致します。 |
| 議員A | やはり、オーブは地球軍に与していたのだ… |
| 議員B | 条約を無視したのは、あちらの方ですぞ! |
| アイリーン・カナーバ | だが、アスハ代表は… |
| 議員C | 地球に住む者の言葉など、当てになるものか。 |
| ザラ | しかし、クルーゼ隊長、その地球軍のモビルスーツ、果たしてそこまでの犠牲を払ってでも手に入れる価値のあったものなのかね? |
| クルーゼ | その驚異的な性能については、実際にその一機に乗り、また取り逃がした最後の機体と交戦経験のある、アスラン・ザラより報告させていただきたく思いますが。 |
| クライン | アスラン・ザラよりの報告を許可する。 |
| 議員一同 | おぉ… |
| アスラン | まず、イージスという名称の付いたこの機体ですが…大きな特徴は…… |
| アスラン | ……以上です。 |
| タッド・エルスマン | こんなものを造り上げるとは…!ナチュラル共め! |
| アイリーン・カナーバ | でも、まだ、試作機段階でしょ?たった5機のモビルスーツなど脅威には… |
| エザリア・ジュール | だが、ここまで来れば量産は目前だ。その時になって慌てればいいとでもおっしゃるか!? |
| 議員A | これは、はっきりとしたナチュラル共の意志の表れですよ!奴等はまだ戦火を拡大させるつもり… |
| クライン | …静粛に!議員方、静粛に… |
| クルーゼ | ふふ… |
| アスラン | … |
| ザラ | 戦いたがる者など居らん。我らの誰が、好んで戦場に出たがる? |
| ザラ | 平和に、穏やかに、幸せに暮らしたい。我らの願いはそれだけだったのです。 |
| キラ | …あぁ! |
| サイ | …あぁ! |
| ザラ | だがその願いを無惨にも打ち砕いたのは誰です。自分達の都合と欲望の為だけに、我々コーディネイターを縛り、利用し続けてきたのは! |
| キラ | …あぁ!… |
| ミリアリア | …あぁ!… |
| トール | …これって… |
| ザラ | 我らは忘れない。あの血のバレンタイン、ユニウス7の悲劇を! |
| ユニウス7の子供達 | …あ?… |
| ユニウス7の親子 | …あ?… |
| ユニウス7の住民達 | うわぁぁぁぁ!! |
| トール | 大陸!?…こんなところに… |
| キラ | ユニウス…7?… |
| マリュー | !?…… |
| ザラ | 24万3721名…それだけの同胞を喪ったあの忌まわしい事件から1年。それでも我々は、最低限の要求で戦争を早期に終結すべく、心を砕いてきました。だがナチュラルは、その努力をことごとく無にしてきたのです。 |
| ミリアリア | キャー!!うっうっ…… |
| キラ | …… |
| ザラ | 我々は、我々を守るために戦う。戦わねば守れないならば、戦うしかないのです! |
| クライン | …… |
| キラ | あそこの水を!?本気なんですか!? |
| ナタル | あそこには、一億トン近い水が凍り付いているんだ。 |
| キラ | …でも!…ナタルさんだって見たでしょ?あのプラントは何十万人もの人が亡くなった場所で…それを… |
| マリュー | 水は、あれしか見つかっていないの。 |
| フラガ | 誰も、大喜びしてる訳じゃない。水が見つかった!ってよ… |
| キラ | …フラガ大尉… |
| フラガ | 誰だって、できればあそこに踏み込みたくはないさ。けどしょうがねぇだろ。俺達は生きてるんだ!ってことは、生きなきゃなんねぇってことなんだよ。 |
| トール&キラ&ミリアリア&サイ | …!… |
| クライン | アスラン。 |
| アスラン | クライン議長閣下。 |
| クライン | そう他人行儀な礼をしれくるな。 |
| アスラン | いえ、これは… |
| クライン | ようやく君が戻ったと思えば、今度はラクスは仕事で居らん。まったく、君等はいつ会う時間が取れるのかな。 |
| アスラン | はぁ…申し訳ありません。 |
| クライン | 私に謝られてもな。しかし、また大変なことになりそうだ。 君の父上の言うことも分かるのだがな… |
| クルーゼ | アスラン・ザラ!あの新造艦とモビルスーツを追う。 |
| アスラン | …!… |
| クルーゼ | ラコーニとポルトの隊が、私の指揮下に入る。出航は72時間後だ。 |
| キラ | はっ! |
| クルーゼ | 失礼致します!クライン議長閣下! |
| クライン | 我々にはそう時間はないのだ。いたずらに戦火を拡大してどうする? |
| ザラ | だからこそ許せんのです。我々の、邪魔をする者は! |
| 挿入歌(静かな夜に) |
| ザラ(回想) | 我々は、我々を守るために戦う。戦わねば守れないならば、戦いしかないのです! |
| マリュー | 後、どのくらい? |
| トノムラ | 後4時間ってとこですかね?弾薬の方は後1往復で終了ですが… |
| キラ | 民間船?撃沈されたのかこれ……あ! 強行偵察型…複座のジン!なんでこんなところに… アークエンジェルが見つかって、応援を呼ばれたらアウトだ!…… ……行け…行ってくれ……そのまま……よし……あぁ…… バカやろう!何で気付くんだよ! |
| チャンドラ二世 | ザフトの! |
| カズイ | あぁ… |
| キラ | …僕は… |
| チャンドラ二世&カズイ | うわぁぁ! |
| キラ | …………… |
| カズイ | ありがとう、キラ。 |
| チャンドラ二世 | マ、マジ死ぬかと思ったぜ。 |
| フラガ | ボウズ!どうし… |
| キラ | …うぅっ! …ハァ…ハァ…うっ…うっ… あぁ! 救命…ポット… |
| ナタル | つくづく君は、落とし物を拾うのが好きなようだな。 |
| マードック | 開けますぜ? |
| ハロ | ハロ、ハロー、ハロ、ラクス、ハロ。 |
| AAクルー一同 | はぁ?? |
| ラクス | ありがとう。御苦労様です。 |
| AAクルー一同 | はぁ?? |
| ナタル&マリュー&キラ | あぁ…あ…あぁ… |
| キラ | あぁ… |
| ED(あんなに一緒だったのに) |
| -+-次回予告-+- ナチュラルであること、そしてコーディネイターであること。 それは、自ら選んだわけではない運命。 それぞれの進む道は、次々と枝を広げ、揺れる。 運命を選び取り、歩む者達の上に響くのは、癒しの歌か。 次回、機動戦士ガンダムSEED、「敵軍の歌姫」 流れる歌の向こうに、何を見るのか、ガンダム! |