ルナマリア・ホーク | ちょっと話したいと思っただけよ。 |
シン・アスカ | え? |
ルナマリア | あの時はバタバタしてたから。アスランとメイリンのこと。 |
シン | ぁ… |
ルナマリア | ……でももういい。 |
シン | ぇ? |
ルナマリア | 命令だったの分かってるし、疑いは晴れてないんだし。だから気にしないでって、それだけ。ごめんね。 |
シン | ルナ… |
ミーア・キャンベル | 危ない! ごめんね… |
ラクス・クライン | ミーアさん! |
アスラン・ザラ | くっそー!! |
ギルバート・デュランダル | 私達はつい先年にも大きな戦争を経験しました。そしてその時にも誓ったはずでした。こんなことはもう二度と繰り返さないと。 |
ジンパイロット | 我が娘のこの墓標、落として焼かねば世界は変わらぬ! |
サトー | 何故気付かぬかッ! |
アスラン | く… |
サトー | 我等コーディネーターにとってパトリック・ザラの執った道こそが唯一正しきものと! |
核搭載ウィンダムパイロット | そぉら行け!今度こそ蒼き清浄なる世界の為に!! |
イザーク・ジュール | くっそおぉぉ!間に合わん! |
ニュートロンスタンピーダー装備のナスカ級艦長 | スタンピーダー、照射!! |
デュランダル | 本当にこれはどういうことなのでしょうか。愚かとも言えるこの悲劇の繰り返しは |
スティング・オークレー | そらぁっ!見せてみろ力を!この新顔! |
アウル・ニーダ | あっはっはっ!ごめんね強くてさ! |
ステラ・ルーシェ | うあぁぁぁ!! |
デュランダル | 一つには先にも申し上げたとおり、間違いなくロゴスの存在所以です。 |
レイ・ザ・バレル | あぁ…うぅ… |
シン | レイ! |
アーサー・トライン | 何なんですかここは!? |
デュランダル | だが我々はようやくそれを滅ぼすことが出来ました。だからこそ今敢えて私は申し上げたい。我々は今度こそ、もう一つの最大の敵と戦っていかねばならないと。 |
コニール・アルメタ | ぁ? |
カガリ・ユラ・アスハ | 領海に入れさせない気か?ミネルバを!あれでは逃げ場も何も… |
シン | オーブが本気で…うッ! こんなことで…こんなことで俺はッ!! |
シン種割れ |
アスラン | 何をやってるんだ!やめろ!もう彼等に戦闘力はない! |
デュランダル | 皆さんにも既にお解りのことでしょう。有史以来、人類の歴史から戦いのなくならぬわけ。常に存在する最大の敵、それはいつになっても克服できない我等自身の無知と欲望だということを。だがそれももう終わりにする時が来ました。終わりに出来る時が。我々は最早その全てを克服する方法を得たのです。全ての答えは皆が自信の中に既に持っている! |
タリア・グラディス | ギルバート… |
コンピュータ音声 | デスティニープラン、全システムを起動します。プロッシャー1、多元ゲノムデータベースオンライン、ハイパーシムサーバーへのリンケージを確立しました。 |
デュランダル | 。私は人類存亡を賭けた最後の防衛策としてデスティニープランの導入実行を、今ここに宣言いたします! |
OP(Wings of Words) |
コンピュータ音声 | デスティニープランは我々コーディネイターがこれまでに培ってきた遺伝子工学の全て、また現在最高水準の技術を以て施行する究極の人類救済システムです。 |
オーブ首長 | カガリ様! |
コンピュータ音声 | 人はその資質の全て、性格、知能、才能、また重篤な疾病原因の有無の情報も本来体内に持っています。まずそれを明確に知ることが重要です。今の貴方は不当に扱われているかもしれない。誰も貴方自身すら知らないまま貴重な貴方の才能が開花せずにいるのかもしれない。それは人類全体にとっても非常に大きな損失なのです。私達は自分自身の全てを、そしてそれによって出来ることをまず知るところから始めましょう。これは貴方の幸福な明日への輝かしい一歩です。 |
シン | こんな…議長… |
レイ | お前が驚くことはないだろう。 |
シン | え? |
レイ | 議長の目指されていた世界がどんなものかはお前も知っていたはずだ。 |
シン | ぁ…うん、それは…でも急にこんなこと言ったって世界は…大変だよ! |
レイ | 分かっている。だがだからと言って議長は諦める方ではない。それはお前も知っているだろう。今は俺達もいる。 |
シン | え? |
レイ | 議長の目指す誰もが幸福に生きられる世界。そしてもう二度と戦争など起きない世界。それを創り上げ守っていくのが俺達の仕事だ。 |
シン | ええ? |
レイ | そのための力だろ?デスティニーは。 |
シン | ぁ… |
レイ | そして、そのパイロットに選ばれたのはお前なんだ。 |
シン | ぇ?…て…ぁ? |
レイ | 議長がお前を選んだのはお前が誰よりも強く、誰よりもその世界を望んだ者だからだ。 |
シン | 俺? |
ルナマリア | シン!シン! |
レイ | 今大事な話をしている!あとにしろ! |
シン | ぁ… |
ルナマリア | ぁ… |
シン | レイ!何する… |
レイ | だがお前の言う通り、本当に大変なのはこれからだ。 |
シン | レイ… |
ルナマリア | ぁ… |
レイ | いつの時代でも変化は必ず反発を生む。それによって不利益を被る者、明確な理由はなくともただ不安から異を唱える者が必ず現れる。議長の仰る通り無知な我々には明日を知る術などないからな。 |
シン | ぁ…うん… |
レイ | だが人はもう本当に変わらなければならないんだ。でなければ救われない! |
シン | ぇ? |
レイ | ぅ… |
シン | そりゃあ俺だってそれは分かるけど。でも… |
レイ | あのエクステンデッドの少女や… |
シン | ぁ! |
レイ | あんなことを二度と繰り返さないために。これはやり遂げなければならないんだ。 |
シン | … |
レイ | ぅ…強くなれ、シン! |
シン | ぇ? |
レイ | お前が守るんだ。議長と…その新しい世界を。 |
シン | ぁぁ…レイ! |
レイ | それが…この混沌から人類を救う最後の道だ… |
シン | どうしたんだ、レイ! |
レイ | 何でもない!構うな! |
シン | ぁ… |
アーサー | でもどうするんですかこれを! |
タリア | どうもこうもないでしょ?私にだって分からないわ。 |
アーサー | ぁぁ… |
タリア | 戦争は政治の一部よ。そこから全体などなかなか見えるものではないわ。 |
アーサー | ぁー… |
タリア | 艦内の様子、気を付けておいてね。みんな貴方と同じ気持ちでしょうから。 |
アーサー | はい! |
カガリ | でははっきりと拒否を表明しているのはまだ我々をスカンジナビア王国だけか? |
オーブ首長A | はい。どの国もまだどう判断すべきか決めかねているようで… |
オーブ首長B | ロゴスと言う名の魔女狩りのおかげで今はどこも政府がガタガタですからなぁ。 |
カガリ | それも全て彼のプラン通りということなのだろうな。 |
オーブ首長達 | ぁー… |
カガリ | だがもうこれ以上、世界を彼の思い通りになどさせるわけにはいかない! かつてウズミ代表は連合の侵攻に際して人としての精神への侵略という言葉を使われた。これはそれよりも尚悪い! |
オーブ首長達 | … |
カガリ | オーブの理念、何としても守り抜く!それが必ずや全てを守ることとなる! |
オーブ首長達 | はい! |
アイキャッチ(ラクス&キラ、月夜) |
アンドリュー・バルトフェルド | 思った通り世界の反応は緩慢なものだな。 |
マリュー・ラミアス | 思った以上に、じゃない? |
ネオ・ロアノーク | よく分からないってのが本音だろ?人種も国も飛び越えていきなり遺伝子じゃあ誰だって判断困るよ。 |
マリュー | あれだけ聞くとほんとにいいこと尽くめですものね。不安がなくなる、戦争がおきない、幸福になれると。 |
キラ・ヤマト | 議長は信用ありますしね、今は。 |
ラクス | ぁ… |
アスラン | だがこれがプランの提示だけで終わるはずはない。 |
キラ | うん。 |
バルトフェルド | 導入実行すると言っているんだからなぁ、奴は。 |
マリュー | ええ。 |
アスラン | オーブは? |
ミリアリア・ハウ | もう防衛体制に入っているわ。プランの拒否が採択されるのは間違いないもの。 |
アスラン | そうか。 |
マリュー | 力押しで来られたら、もう戦うしかないものね。 |
レイ | んん… |
シン | ぁ! |
キラ | 戦うしかない、か。 |
アスラン | キラ? |
キラ | ぁ、いや、あっちもそう思ってるんだろうなって思って。 |
アスラン | ぁ… |
キラ | 戦うしかない、これじゃあ戦うしかないって、結局僕達は戦っていく。プランも嫌だけどほんとはこんなことももう終わりにしたいのに。 |
アスラン | ああ。 |
ラクス | でも、わたくし達も今は戦うしかありません。 |
キラ | ラクス。 |
ラクス | 夢を見る。未来を望む。それは全ての命に与えられた生きていくための力です。何を得ようと夢と未来を封じられてしまったら、わたくし達は既に滅びたものとしてただ存在することしかできません。全ての命は未来を得るために戦うものです。戦ってよいものです。 |
キラ | うん。 |
ラクス | だからわたくし達も戦わねばなりません。今を生きる命として。わたくし達を滅ぼそうとするもの。議長の示す死の世界と。 |
キラ | うん。 |
ザフトオペレータA | ステーション1、間もなくポジションに就きます。 |
ザフトオペレータB | レクイエムコントロールシステム、全て正常に稼働中。 |
デュランダル | チャージは始めておいてくれ。どのみち一度は撃たねばならん。テストもかねてね。 |
ザフトオペレータB | は! |
デュランダル | 各国に何か新たな動きは? |
ザフト将校A | ありません。未だ明確なのは早々に拒否を表明したオーブとスカンジナビア王国のみです。 |
カガリ | よって我が国はこのデュランダル議長の唱えるプランの導入を断固拒否する! |
ザフト将校A | ですがこれに呼応してかアルザッヘル基地に少し動きが見られます。 |
デュランダル | おやおや。 |
ザフト将校B | 大西洋連邦大統領は議長にコンタクトを取りたいと各国の首脳同様申し入れもしてきているのですが。 |
デュランダル | なるほど。コープランドも大変だな。彼女のように頑張ることも出来ないのに一国のリーダーなどやらねばならんとは。どうすればよいか支持してくれるロゴスももういない。まあいいだろう。ではまずアルザッヘルを討つ。準備を始めてくれ。オーブはそのあとでいい。 |
ザフト将校B | はい。 |
デュランダル | 私はちゃんと言ったはずだがな。これは人類の存亡を賭けた最後の防衛策だと。なのに敵対するというのならそれは人類の敵ということだ。 |
アビー・ウィンザー | 艦長。 |
タリア | なに? |
アビー | 艦隊司令部より入電です。連合軍、アルザッヘル基地に動きあり。 |
タリア | え? |
アビー | 月艦隊並びにミネルバは直ちに座標、四二八六へ集結せよ。 |
タリア | 分かったわ。 |
シン | やっぱ連合軍、まだ戦う気なんだ…。 |
レイ | ああそのようだ。 |
シン | ぁ… |
レイ | さっきのことなら何でもない。驚かせて悪かった。 |
シン | ぁぁ… |
レイ | 持病のようなものだ。気にしなくっていい。 |
シン | いや、あの俺… |
レイ | そんなことよりその前に俺が言ったこと、忘れるな。 |
シン | ぇ? |
レイ | この先何が起ころうと、誰が何を言おうと、議長を信じろ。 |
シン | ぇ? |
レイ | 世界は変わるんだ。俺達が変える。だがそんな時には混乱の中、これまでとは違う決断をしなければならないこともあるだろう。訳が分からず逃げたくなる時もあるだろう。 |
シン | ? |
レイ | だが、議長を信じていれば大丈夫だ。 |
シン | レイ… |
レイ | ふ。 正しいのは彼なんだからな。 |
シン | うん、まあ… けど、何でそんなこと言うんだよ、いきなり。なんか、それじゃあドラマの死んでいくオヤジみたいだぞ。やめろよ。 |
レイ | ふ。実際、俺にはもうあまり未来はない。 |
シン | ん? |
レイ | テロメアが短いんだ。生まれつき。 |
シン | … |
レイ | 俺は、クローンだからな。 |
シン | はぁぁ!? |
バート・ハイム | 月の裏側に高エネルギー体発生。 |
タリア | え? |
バート | ダイダロス基地、これは…レクイエムです! |
タリア | 何ですって! |
アーサー | そんな馬鹿な! |
ディアッカ・エルスマン | イザーク! |
タリア | 照準はどこなの?分かる? |
バート | 屈曲後、コースエリア4から11。 |
アーサー | 地球!? |
タリア | アルザッヘルだわ。 |
アーサー | ええっ!?ではこれは我が軍が? |
タリア | 当たり前でしょ!あそこにもう連合はいないわよ。 |
ジョゼフ・コープランド | うわぁぁ!! |
タリア | あ! |
アーサー | あぁ… |
ルナマリア | 失礼いたします。もうよろしいでしょうか。 |
シン | ルナ、ごめん。 |
ルナマリア | … |
キラ | マリューさん! |
マリュー | キラ君! |
キラ | あ! |
アスラン | レクイエムを!? |
ネオ | 破壊したんじゃなかったんだな、あいつ。 |
キラ | ぅ… |
マリュー | これで残っていた連合の戦力もほぼ全滅だわ。 |
アスラン | あれの破壊力もジェネシスに劣らない。中継点の配置次第で地球のどこでも自在に狙えるぞ。 |
ラクス | 艦長、オーブに連絡を。エターナルと合流します。すぐに発進準備を始めてください。 |
マリュー | ええ。 |
キラ | ラクス。 |
アスラン | ぇ… |
ラクス | 従わねば死。どちらにしてもこのままでは世界は終わりです。 |
デュランダル | ミネルバに連絡を。レイ・ザ・バレルとシン・アスカをこちらに寄こすように言ってくれ。ああ、機体共々だ。 |
ラクス | 逃げ場はありません。 |
キラ | ああ分かってる。 |
ラクス | 行きましょう! |
ルナマリア | そりゃあ二人ともフェイスなんだからしょうがないけど。でもいきなりああ来るとは思わなかった。 |
シン | うん、ほんとごめん。議長の演説とデスティニープランのこととか話してて。 |
ルナマリア | 私もその話したくて行ったのに。何でレイったら… |
ヴィーノ・デュプレ | シン! |
ルナマリア | ん? |
ヴィーノ | ハァハァ…アルザッヘルが撃たれた! |
シン&ルナマリア | え? |
ヴィーノ | 連合のあのレクイエムで! |
シン&ルナマリア | ええ! |
ルナマリア | 何で!?誰が!? |
レイ | 基地に反抗の動きがあったんだ。それをローラン隊が討ったということだ。 |
シン | ぇ? |
ヴィーノ | 反抗? |
ルナマリア | 軍はあれを直したの? |
レイ | 言った通りだろ?シン。例え良いことでもスムーズにはいかない。 |
シン | ぁ… |
レイ | 次は奴等が来るぞ。アークエンジェルが。 |
シン&ルナマリア | ぇ! |
アーノルド・ノイマン | 機関定格起動中。コンジット及びFCSオンライン。パワーフロー正常。磁場チェンバー及びペレットディスペンサー、アイドリング正常。 |
ダリダ・ロー・ラバ・チャンドラ二世 | 外装衝撃ダンパー、出力20%でホールド。 |
ノイマン | 主動力コンタクト。システムオールグリーン。アークエンジェル、全システムオンライン。発進準備完了。 |
バルトフェルド | 真の歌姫が戻る。暗号座標フラジャイル。繰り返す。真の歌姫が戻る。 |
レイ | 今度こそ奴等を討つんだ。俺達が。 |
シン&ルナマリア | … |
レイ | お前の望んだ世界を、守るんだ。 |
シン | ぁ! |
ルナマリア | ぁ… |
マリュー | アークエンジェル、発進! |
ED(君は僕に似ている) |
-+-次回予告-+- 未来のために討つ。未来のために守る。 ならば、戦い続ける今は。 次回、「レイ」 知るからこその道、示せ、ジャスティス!! |